院長コラム

VOL.17 ~ 水頭症による「認知症」症状の治療には手術が有効 ~

2014.08.01

vol17

「正常圧水頭症」という病気があります。
意欲の低下、物忘れ、尿失禁、など「認知症」とよく似た症状がおこりますが、「認知症」ではありません。
歩行障害を伴うことが特徴です。

大半の水頭症はクモ膜下出血などの脳疾患の後遺症として起こりますが、中には原因不明のいつの間にか進行する水頭症があります。これは、脳脊髄液という脳を保護する液体の流れが悪くなって、脳が徐々に圧迫されることによって発生する病気です。正常な脳脊髄液は無色透明で、本当に水のように見えるので、この病気を水が頭の中にたまる病気「水頭症」と呼びます。(「正常圧」の説明は長くなるので省きます。)

頭の中にたまっている水を、お腹の中や心臓の中に流すチューブを埋め込む手術が非常に有効であり、「認知症」症状が改善することが期待できます。水頭症以外の病気が原因となっている「認知症」症状の方に、この手術を行なっても改善はしません。

CTなどで、本当に水頭症なのか、脳梗塞、脳腫瘍、脳萎縮など他の原因は隠れていないのか、などを判断します。水頭症の可能性が高い場合には、腰に針を刺して試験的に脳脊髄液を減らしてみて症状が改善するかどうかを確認するという方法があります。高齢の方に多い疾患ですので、手術を受ける前に慎重な判断が求められます。

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